【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
それから一時間後。

すっかり気分のよくなったわたしが、カウンターにいた。

「もう一回、乾杯しようか、ね?」

お互い自己紹介をしたときに、相手の男性は【ケイト】と名乗った。その彼相手にドンドンお酒が進んだ。

「いいですよ、何に乾杯しますか?」

酔いが回ったわたしにも、彼の丁寧な対応は変らない。

それが余計にわたしの気分を良くさせてしまう。

「わたしね、今日ね、またお見合い失敗したの」

「だから、そんな綺麗格好してるんですね」

「そう! これでも頑張ったつもりなんだけどね。でもダメだった。だからわたしの独身が延長したお祝い」

全然めでたくないけど、飲まなきゃやってられない。

「そうですか、それは盛大にお祝いしないとね」

「なにそれ? ちょっとは慰めてくれてもいいんじゃない」

祝え!と言っていて、次は慰めろと。

自分でも面倒なことを言っていると自覚はしている。
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