【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
「大丈夫? いきなりどうかした?」
どうかしたって、あなたの言葉に動揺したの。
……なんて言えずに「なんでもない」と答える。
この男、さらっとこういうこと口にするなんてモテるんだろうな。わたしもついついうれしくなってしまう。
最近まったく感じていなかった、甘い高揚感に酔いそう。
お世辞だって、リップサービスだってわかっている。
けれど婚活に疲れたわたしには、それが心にしみる。
「ありがとう。わたしもケイトに会えてよかった」
カクテグラスの口を指先でなぞりながら伝える。