あなたに恋のお届けものです
***
「で、俺たちの会話を盗み聞きしていたと?」
「はい…。」

うなだれる勝利。

あの後、悠里の部屋で尋問が始まった。

「全部聞いてたの?」

勝利は、目を泳がせる。しかしすぐに、ニヤッと笑った。

「別に聞いてないぜ?永井と有紗が間接キスしたところとか。」
「殺す。」

二人の間には、火花が飛び散っていた。

「まあ、なんというか。真由子さんと松田が、俺と有紗さんをくっつけようとしていることは分かった。」
「有紗の気持ちに気がついているのか?」

悠里は目をそらす。

「まあ。」

「知っていたなら…」
「わからないんだ。」

勝利は、悠里を見つめた、驚いた表情で。

「恋愛がよくわからない。恋ってどんな感情だったっけ?わからないんだ。」
「そうか…」

悠里は、気まずくなった雰囲気を和らげるように笑った。
「でも、何で俺と有紗さんをくっつけようとするの?」
「それは…。」

勝利が真由子と一緒に行けるようにするため。

なんて、言えるはずがなく。
「内緒だ。」
勝利はそう答えるのが精一杯だった。




< 225 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop