あなたに恋のお届けものです
「数学のノート。」

勝利から発せられた言葉はなんとも単調なものだった。
…数学のノート。数学の、ノート。数学の…

「ああっ!」
「だろ?」

そうだ。あそこに私は授業も聞かずに落書きしてたんだよ。

「お前と盗み聞きした時、途中で寝た真由子を部屋に運んだ。」
「重かった?」

「まあ、それなりに。」
「ひどっ!」

私は頬を膨らませた。

勝利は笑って、嘘に決まってんだろと言う。

「その時に永井もいたんだよ。そして部屋に入ったら、数学のノートが机に置いてあった。」
「…見たの?」
「見たよ。」


つまり、悠里が突然気があるようなそぶりを見せたのは。
私のノートを見て、知ってしまったからだ。

「勝利が私と一緒に行く方法は、悠里と有紗が両想いになることだけって、知っちゃったんだね。」
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