あなたに恋のお届けものです
***
私が戻ってくると、教室では、勝利が1人、練習していた。
ずっと、止まらずに頑張って練習していた。
「すごいな…。」
私は教室に戻れずに、ドアからそっと覗いていた。
邪魔したくないし、まだ、勝利の踊りを見ていたい。
「…お願いがあるんだ。私ね、松田が好きなの。別に真由子は松田のこと好きじゃないって分かってるんだけど。でも、それでも苦しいんだ。
だから、あまり松田と仲良くしないでほしいの。」
有紗がうつむいて言ったのを私は黙って見つめていた。
これを言うのにたくさんの勇気が必要だろう。しかも親友に。
そんな有紗の勇気を「いや」で拒絶したくなかった。
勝利はただの男友達、有紗は親友。
どっちを大切にするかなんて決まってるよね?
「…わかった。嫌な思いさせてごめんね。」
漢字そう言って私は返事をした。
有紗はうつむいていた顔を驚いたように上げた。
「ありがとう。…でも、いいの?」
「何で?」
有紗ははっきりと言った。
「真由子、松田のお陰で最近明るくなったように見えたから。」
そうなの…かな?
私は笑って言った。
「そんなことないよー。応援してるね。」
心から笑っているはずなのに、少し心にチクッと針が刺さった。
私は左手で右の手首を思いっきりつねった。
痛くなって放しても、そこには痕が痛々しく残っていた。
私が戻ってくると、教室では、勝利が1人、練習していた。
ずっと、止まらずに頑張って練習していた。
「すごいな…。」
私は教室に戻れずに、ドアからそっと覗いていた。
邪魔したくないし、まだ、勝利の踊りを見ていたい。
「…お願いがあるんだ。私ね、松田が好きなの。別に真由子は松田のこと好きじゃないって分かってるんだけど。でも、それでも苦しいんだ。
だから、あまり松田と仲良くしないでほしいの。」
有紗がうつむいて言ったのを私は黙って見つめていた。
これを言うのにたくさんの勇気が必要だろう。しかも親友に。
そんな有紗の勇気を「いや」で拒絶したくなかった。
勝利はただの男友達、有紗は親友。
どっちを大切にするかなんて決まってるよね?
「…わかった。嫌な思いさせてごめんね。」
漢字そう言って私は返事をした。
有紗はうつむいていた顔を驚いたように上げた。
「ありがとう。…でも、いいの?」
「何で?」
有紗ははっきりと言った。
「真由子、松田のお陰で最近明るくなったように見えたから。」
そうなの…かな?
私は笑って言った。
「そんなことないよー。応援してるね。」
心から笑っているはずなのに、少し心にチクッと針が刺さった。
私は左手で右の手首を思いっきりつねった。
痛くなって放しても、そこには痕が痛々しく残っていた。