あなたに恋のお届けものです
私は勝利に頭を下げると、走って観覧車から出て行った。

「はあ、はあ。…うっ、うう…ううう…」


走りながらも涙がとまらなかった。
私は悠里と有紗がいるベンチとは反対方向に向かった。

一人になりたくて。

しばらくすると、茂みがあって、私はそこにしゃがみ込むと顔を手で覆った。

聞こえてくる嗚咽音は私のもので、いくら泣いても止まらなかった。

…勝利が好きだよ。
叶わない恋。
…「欲を言えば私を選んでほしかったけど…勝利を好きになれただけで幸せだと思ってるから。勝利は有紗を幸せにさせてあげてね。」


そんなの嘘だよ。欲を言わなくても私を選んでほしかった。
有紗じゃなくて…私が勝利の彼女になりたかった。
< 84 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop