一途で甘いキミの溺愛が止まらない。




「……菜穂、どうして顔隠すの?」
「は、恥ずかしい、から…」



「菜穂の顔が見たい」



見たいと言われてしまえば、断ることなんてできなくて。



恐る恐る蓮くんの方を向けば、頬にそっと手を添えられた。



「熱いのは、熱があるから?」
「……わからない…」



「恥ずかしいから、かな?」



きっと蓮くんはわかってる。
私が照れているということに。



なのに遠回しに言ってきて、私の反応を見て楽しんでいるんだ。



ずるい…蓮くんはずるい人だ。



「…ごめん、菜穂。
さすがにやりすぎたね。


拗ねないで」



「す、拗ねてない、から……」
「もー可愛すぎだよ菜穂」



蓮くんは私の頭を撫でながら、じっと見つめてきた。



「菜穂、食器直してくるからその間、一人で待てる?」



一人。



その言葉がどうしても寂しく感じるけれど、すぐだと思い我慢する。



「うん、大丈夫だよ」
「ごめんね、すぐ戻ってくるから」



そう言って蓮くんは部屋を出てしまった。



静かになった部屋は静かで、途端に泣きたくなってしまった。



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