"あやまち"からはじめませんか?
そしてあっという間に放課後がやってきた。
今日は生徒会がお休みの日で、そんな時に宇佐美くんと一緒にいるなんて珍しい。
私は校門を出てから誰かに噂されるんじゃないかってヒヤヒヤだった。
「そんなにキョロキョロしなくたって大丈夫ですよ。
休みの日に一緒にいたっておかしくはないでしょ?」
「それはそうだけど……」
「それとも意識してるんですか?」
顔をあげると、目の前にはニヤリと笑う宇佐美くんの姿が。
「い、意識なんてしてないから!」
顔真っ赤にして否定して、なんだか私ばっかり必死で恥ずかしい。
「今日は一体どこに……?」
「ここです」
宇佐美くんが立ち止まった場所。
それは……。
「ここって……」
駅前のスイーツ屋さんであった。
「結衣さん、学祭の時甘いもの好きそうだったんで」