懲らしめて差し上げますっ!~じゃじゃ馬王女の下克上日記~
フロアに区切りはなく、大勢の男たちが同じ空間で様々な行程の作業をしている様子が確認できた。
作業台や積み上げられた木箱、塩水樽や大釜の間を縫って歩きつつ、イブシゲルが煩わしそうな口調で説明を加える。
「釜は全部で八つ。ウッドチップはクルミ、ブナ、メープルの三種類のブレンドだ。燻製時間は……」
せっかくの解説だが、ラナたちが本当に知りたいのは燻製方法ではなく、麻薬に関してである。
イブシゲルの言葉を聞き流し、どこかに麻薬密造の証拠がないかと、忙しなく目線を動かして探すのであった。
ラナが柱の陰に怪しげな甕を見つける。
周囲に白い粉がこぼれているので、これはもしや麻薬の原料かとハッとしたが、よく見ればただの塩である。
すると今度はカイザーが、作業台の陰でなにやらコソコソと怪しげな動きをしている男を見つけた。
隠れて麻薬を調合しているのでは……と一行は息をのんだが、その男はベーコンを作業着のポケットや懐に詰め込んでいて、くすねて帰ろうとしているだけのようであった。
ラナの可愛らしい眉間に皺が寄る。
(おかしいわ。みんな、黙々とベーコンを作っているだけじゃない)
そう思い、「普通すぎてつまらないわ」とカイザーに話しかければ、「シッ」と人差し指を立てて注意される。
ふたりのすぐ前を、イブシゲルが歩いているからだ。
作業台や積み上げられた木箱、塩水樽や大釜の間を縫って歩きつつ、イブシゲルが煩わしそうな口調で説明を加える。
「釜は全部で八つ。ウッドチップはクルミ、ブナ、メープルの三種類のブレンドだ。燻製時間は……」
せっかくの解説だが、ラナたちが本当に知りたいのは燻製方法ではなく、麻薬に関してである。
イブシゲルの言葉を聞き流し、どこかに麻薬密造の証拠がないかと、忙しなく目線を動かして探すのであった。
ラナが柱の陰に怪しげな甕を見つける。
周囲に白い粉がこぼれているので、これはもしや麻薬の原料かとハッとしたが、よく見ればただの塩である。
すると今度はカイザーが、作業台の陰でなにやらコソコソと怪しげな動きをしている男を見つけた。
隠れて麻薬を調合しているのでは……と一行は息をのんだが、その男はベーコンを作業着のポケットや懐に詰め込んでいて、くすねて帰ろうとしているだけのようであった。
ラナの可愛らしい眉間に皺が寄る。
(おかしいわ。みんな、黙々とベーコンを作っているだけじゃない)
そう思い、「普通すぎてつまらないわ」とカイザーに話しかければ、「シッ」と人差し指を立てて注意される。
ふたりのすぐ前を、イブシゲルが歩いているからだ。