懲らしめて差し上げますっ!~じゃじゃ馬王女の下克上日記~
納得して頷くだけで、それに関してラナが困ることはない。

横髪を留めていたヘアピンを外した彼女は、それを伸ばしてから先を少し曲げて加工すると、鍵穴に差し込んでカチャカチャと動かし始めた。


ラナの頭には、幼い日の思い出が蘇る。

子供の頃の彼女はあまりにもお転婆が過ぎ、城を勝手に抜け出したりもしたので、父親である国王に、時々お仕置き部屋に閉じ込められていた。

その部屋は、暗くて狭い。

最初は出してくれるまでシクシクと泣いていたラナであったが、いつからか自力で脱出できるようになった。

内側にも鍵穴がついているドアに向かい、ヘアピンを鍵穴に差し込んでいじっているうちに、鍵開けの技術を習得したのだ。


盗人のような特技なので決して自慢できないけれど、こういう場合には役に立つ。

わずか数秒で鍵を開けたラナは、事務室に侵入することに成功し、右手を握りしめてニヤリとするのであった。


中に入れば、もう一段階、闇が濃くなったように感じる。

窓のない部屋なので、月明かりさえも差し込まないのだ。

これでは交易台帳を探すことができない。
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