懲らしめて差し上げますっ!~じゃじゃ馬王女の下克上日記~
イブシゲルの口からの説明では、事実を歪められ、こちらが悪者扱いされてしまうとラナは危惧した。

(そうはさせないわよ……)


三馬身ほど離れた位置にいるイブシゲルを、キッと睨みつけたラナは、左右に立つカイザーとイワノフに命じる。

「アレ、やってしまおう。言い逃れはさせない。悪党をきっちり成敗してやるんだから」


カイザーは頷いてすぐに行動に移そうとしているが、イワノフは「もう少し成り行きを見た方がよろしい」とラナに意見する。

止める理由は何なのか……。

目を瞬かせたラナであったが、イワノフの小声の助言は、カイザーの耳まで届かなかったようである。


「者ども、場所を開けろ!」と勇ましい声を響かせた彼は、剣先を周りの男たちに向けて、数歩下がらせる。

ラナの周囲が丸く開けたら、グリゴリーが駆け寄って素早く赤絨毯を敷いた。

邪魔にならないよう、草木に身を隠していたオルガもパッと飛び出してきて、ラナの早着替えを手伝った。

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