懲らしめて差し上げますっ!~じゃじゃ馬王女の下克上日記~
けれども、女王に強気な目を向けられ、少しも悪びれることなく「問題でもあるの?」と問われては、なにも進言できなくなる。

「いえ、かしこまりました」と頭を下げて、急ぎ足で廊下へと出ていき、ドアが閉められた。


戸惑う男性は、もうひとり。

「おいラナ、それはマズイだろ」とカイザーが声をかければ、パッと振り向いた彼女が嬉しそうに笑う。


「私の勝ち! やっといつものカイザーに戻ったわね。よかった」

「少しもよくない。今まで通りの関係でいられないのが、わからないのか?」

「わかってるわよ。だから、真面目に考えたんじゃない」

「なにを考えたって……?」


眉をひそめるカイザーに、ニコリと笑うだけで、ラナは答えない。

その代わりに彼に歩み寄ると、その手を掴んでドアへと引っ張った。


「ティーフーズはなにかな。お昼は果物しか口にする暇がなかったから、腹ペコだよ。カイザーも、ほとんど食べてないでしょ? 早く行こう。言っとくけど、女王のお茶の誘いを断ったら駄目だからね」

「お前な……」


文句がありそうなカイザーを強引に連れ出したラナは、謁見室を出ると、二階の南側に位置する自室へ戻る。
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