懲らしめて差し上げますっ!~じゃじゃ馬王女の下克上日記~
カイザーのこめかみに青筋が立つ。
怒りが爆発する寸前の彼であったが、その文句を遮ったのは、笑いをピタリと止めたラナであった。
強気な瞳に、愛しい人を映した彼女の頬は、心なしか赤い。
嬉しそうな口元は緩やかに弧を描き、明るく可愛らしい声で尊大に言い放つ。
「どこにも行かせない。私のそばを離れるのを許さない。私がカイザー以外の男性と、夫婦をやれるわけないでしょ。私の婿はカイザーだよ」
その命令がよほど予想外であったのか、カイザーはなにも言えずに呆然としていた。
数秒後、やっとラナの言葉を理解したように戸惑い始めた彼は、恋の成就に浮かれる前にと、現実的な問題を口にする。
「俺は……騎士爵しか持っていないんだが」
王族と婚姻関係を結ぶには、子爵以上の家柄の貴族でなければならないと、王室典範に明記されており、これまでの王族は皆、それに従ってきた。
カイザーは平民の出自で、騎士としてどんなに活躍しても、最も高貴な身分にあるラナの夫にはなれないのだ。
しかしラナは、法律の壁さえも笑い飛ばす。
偉そうに腰に手を当て、ニッと笑うと、強気に宣言した。
「関係ないわ。前例がないなら最初の事例になればいい。法律に合わないなら、それを変えてみせる。私は女王よ。不可能はない」
怒りが爆発する寸前の彼であったが、その文句を遮ったのは、笑いをピタリと止めたラナであった。
強気な瞳に、愛しい人を映した彼女の頬は、心なしか赤い。
嬉しそうな口元は緩やかに弧を描き、明るく可愛らしい声で尊大に言い放つ。
「どこにも行かせない。私のそばを離れるのを許さない。私がカイザー以外の男性と、夫婦をやれるわけないでしょ。私の婿はカイザーだよ」
その命令がよほど予想外であったのか、カイザーはなにも言えずに呆然としていた。
数秒後、やっとラナの言葉を理解したように戸惑い始めた彼は、恋の成就に浮かれる前にと、現実的な問題を口にする。
「俺は……騎士爵しか持っていないんだが」
王族と婚姻関係を結ぶには、子爵以上の家柄の貴族でなければならないと、王室典範に明記されており、これまでの王族は皆、それに従ってきた。
カイザーは平民の出自で、騎士としてどんなに活躍しても、最も高貴な身分にあるラナの夫にはなれないのだ。
しかしラナは、法律の壁さえも笑い飛ばす。
偉そうに腰に手を当て、ニッと笑うと、強気に宣言した。
「関係ないわ。前例がないなら最初の事例になればいい。法律に合わないなら、それを変えてみせる。私は女王よ。不可能はない」