こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
私は思い立つと、勢いよく顔をあげて最上さんをじっと見た。

「な、なんだよ」

咄嗟の行動に最上さんは少し驚いて目を点にしている。

「結婚すれば生活が安定するとか、将来安泰だとか、そんなニンジンになびくような女だと思ったら大間違いですよ! 人から決められた結婚なんてお断りです!」

だ、だめだ……頭がクラクラする。舌も回っているかもわからない。完全に酔っ払ってしまった。もう何杯目だろう。

「おい。お前、まさか立てないなんてことないだろうな?」

「大丈夫ですよ。立てなくても……最上さんは気にしないで帰ってください」

ついに私はゴンと額を再びカウンターにぶつけて突っ伏してしまった。

「はぁ、まったく世話の焼けるやつ……」

そんな最上さんのボヤキが頭の上から聞こえてきて、それから私の記憶はぷつりと切れた。
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