真実(まこと)の愛

「Oh…I truly love you,sweetie.」
〈あぁ…本当に愛してるんだ、かわいい人〉

再び、恭介がぎゅーっと抱きしめてきた。

「Macotty…you'll be my wife,won't you? 」
〈マコッティ…僕の奥さんになってくれるよね?〉

恭介は英語になると、よく響く低音になる。
その声が、麻琴の耳元で放たれた。

「Um…Let me see...」
〈えーっと、あの…〉

不意打ちを喰らわされて思わず口ごもったら、いきなり麻琴のくちびるが塞がれた。

「……ん……っ⁉︎」

しかも、恭介のくちびるによって、である。

さらに、先刻(さっき)までの啄ばむようなバードキスではなく、くちびるをこじ開けてがっつり舌を入れてくるフレンチキス(ディープキス)だ。

< 269 / 296 >

この作品をシェア

pagetop