真実(まこと)の愛
きっかけは、当時同じ青山チームで働いていた稍を、麻琴が誘って二人で呑みに行ったことだった。
そのときに、青山とは「セフレ」だったことをバラしたのだが、結婚したばかりの新妻だった稍はすでに知っていた。
さらに、ついでに魚住の方もバラしてやったのだが、後日稍が魚住の妻にそれをチクった。
偶然にも彼女たちは、同じ高校と大学の先輩・後輩だったのだ。
彼女たちは激怒した。
しかし、それは「恋敵」の麻琴にではなく……それぞれの夫が麻琴にした「仕打ち」に対してだった。