真実(まこと)の愛

「そう、ありがとう……うれしいよ!」

松波は目が(くら)むほどのキラキラした太陽の笑顔で答えた。

「じゃあ……早速、麻琴さんには率先して残業を減らしてもらうからね。それで、僕がここで勤務する日は定時後に必ず、二人で美味(おい)しいごはんを食べて、美味(うま)い酒を呑みに行く、ってことでいいよね?」

……はぁ⁉︎

「そのためにも、今日から効率よく仕事してもらわなくちゃな。
……さぁ、デスクに戻って、定時までに終わらせてくれよ?」

……ちょ、ちょっと、待って⁉︎

呆気に取られる麻琴を尻目に、松波は彼女をチェアから手を引いて立ち上がらせ、医務室の出入り口まで促していく。

そして、ドアを開けると……

「……あれ、麻琴?」

医務室の前の通路を、ユニマットのコーヒーを手にした守永が歩いていた。

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