ただのワガママでしょうか。
だいちゃんが好きという感情ではないけど
でも、同じ空気を吸えることが心地よかった。

「とりあえず、移動しない?」
久々に聞こえた声はそう言った。
だいちゃんに着いていく、どこにいくのか、
今更ながら、この人は危ない人ではないのか、
戸惑いながら、不安感が感情の大半を占めてきたころ、
着いたのは、駅だった。

「お茶に付き合ってくれない?」
コクンと首を縦にふった。
お茶?と内心思いつつも、入ったのはファミレスで
深夜にも関わらず、店内は賑わっていた。

ドリンクバーしかなく、ドリンクバーと申し訳ない程度に
ポテトフライの盛り合わせを注文した。

さらりと、飲み物はウーロン茶で大丈夫かを聞いてくる。
そういう大人な対応に、自分の子供さが悲しくなる。

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