フェイク☆マリッジ 〜ただいまセレブな街で偽装結婚しています!〜 【Berry’s Cafe Edition】

「はぁ⁉︎ なんですってぇ……⁉︎」

小笠原と作家の神宮寺 タケルが、従兄弟(いとこ)同士だなんて……

——いくらなんでも、世の中狭すぎでしょうよっ⁉︎

どうしてそんなにどこかで繋がっているのよっ⁉︎


「おれの父の妹——叔母が産んだ息子が『小笠原 タケル』なんだ。
おれは大阪で生まれ育って、あいつはずっと東京だったから、盆と正月や親戚の集まる法事なんかでは会って話をしていたんだが……
あいつが高校生のときに、なぜか勝手におれの名前をペンネームに使って書いた小説が、日本ファンタジー小説新人賞を獲ったんだ。
そしたら、マスコミが間違っておれのところに大挙して取材しにきて……あのときはマジで大変だった」

そういえば……小笠原の名前は「武尊(たける)」だった。

「ヤツの本名は『本田(ほんだ) 拓真(たくま)』っていう、わりと普通の名前だぞ」

小笠原はフンと鼻で笑った。

「えっ、じゃあ『神宮寺』もペンネームなの?」

——なんだか少し残念な気がするのはなぜかしら?

ちょっとカッコいい姓だな、って思っていたからかな?

「確か……ヤツの実家が神宮外苑で周囲に寺もあったから、適当にくっつけて『神宮寺』にした、ってフザけたことを言ってたな」


「……わかったわ」

わたしはため息とともにつぶやいた。

「神宮寺先生の出版記念パーティには……
『身内』であるわたしたちは、出席せざるを得ないってことなのね……」
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