雪の光
たった今、テストが終わったことを告げるチャイムが鳴った。
教室の空気も一気に緩くなる。
まるで、砂漠で砂嵐が過ぎたような。
この後はそのまま解散だから、部活をする人、帰る人、とまちまちになる。
久しぶりの部活に行こうとジャージを持って更衣室に向かおうとして、何気なく携帯電話の電源を入れた。
「侑里、部活?」
……不在着信が8件?
「うん……」
「頑張れ!」
瞬の言葉も上の空で、変だな、と思いながら開く。
全て『雪宮彗』と表示されていた。
一つだけ、留守電になっていた。
再生すると、彗ではない若い女の人の声が流れてきた。
「あのっ、あのっ、せっ……彗くんが……!
彗くん、が!
病院に、運ばれています……。
ぜっ、全然知らない人に刺されて……、病院の名前は……」
言い終わると、プツッと切れた。
……何これ。
刺された。さされた。ササレタ。
何度もその一言がリフレインして止まない。
部活なんて、頭から離れていた。