雪の光
その瞬間、グラフが平坦になった。
誰もが一瞬、黙る。
死んだの……?
「心肺停止!」
「心肺蘇生法するぞ!」
「はい!」
ただ呆然とした。
まだ彗は生きている。
医師が人工呼吸を行っている。
「戻ってきて、彗……!」
怖い、彗が消えてしまうことが。
私の前から跡形もなく消え去ってしまうことが。
「危ないから離れて!」
医師から言われ、反射的に離れた直後、彗の体が大きく痙攣した。
AEDの電気ショックのためだろうか。
ほんの少し、静寂が戻る。
すぐにまた胸骨圧迫が再開される。
医師はとてもつらそうにしている。
想像以上に体力を使うと聞いたことがあるなんて場違いに思い出す。
「ピーーーーー」
長い長い電子音で彗の世界が止まった。
だらりと医師達がうなだれる。
「……ご臨終です」