雪の光





『5月22日

帰り道で茜とすれ違う。
普通に話して別れた。』





『5月23日

テスト一週間前になった。
くそだるい。』





『5月24日

数学一時間まるまる爆睡。』





『5月25日

マサキが「俺ら友達なんで」って先輩に紹介した。
友達とは。』





彗はずっと悩んでいたのかもしれない。


気持ちが分からなくて、形のない感情をどう捉えたらいいか分からなくて、ずっと道に迷っていたのだ。


そしてそのまま、引き返せないところまで曖昧な状態で歩いてきたのだろう。


そこまで考えて、はたと気付く。





彗は私にSOSを出していたのかもしれない。


同じような感覚の持ち主なら、気持ちを理解してくれると思ったのかもしれない。


だけど私もどうしていいか分からず、ただ彗に合わせて淡々と話すしか出来なかった。


無理にでも笑ったりすれば良かったのだろうか。


一枚めくると、日付がかなり飛んでいた。




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