雪の光
『6月13日
瀕死の猫を見つけた。
何も思わなかった。
みんな死んだらああなるんだと納得した。』
『6月14日
昨日の猫のことばかり考えていたらショウタに「恋してんの?」と言われた。
そうなのかもしれない。』
『6月16日
土砂降りだった。
傘を忘れた日に限ってこうなる。』
『6月20日
虹を見た。』
『6月22日
眠れなかった。』
『6月23日
今日も眠れなかった。』
『6月24日
いつになったら眠れる。』
叙事的に淡々と綴られているのに、不安を感じ取れる文章だ。
この時、彗に何かが起きていたのかもしれない。