雪の光
ものすごい剣幕で続ける。
「あたしさあ、お節介だから本当に心配しているんだよ?
侑里ってばいつも考え込んでいるからそんなの誰が見ても心配になるよ。」
そんなの無駄なことだよ、と言いたいのに言えない。
「それに、何に対してか分からないけど怖がっているじゃん。」
……違う、怖がってなんかない。
「あたしの憶測だけど、人と接することを怖がっているでしょう。
もっと気持ちを言ってよ!」
「じゃあ私はどうすればいいの!
何も感じられないのに、私に世話焼いている千夏の時間がもったいない。私はひたすら申し訳なく思って疲れるだけ。
何も分からないよ」
何を言われているのか分からないといった風に千夏がぽかんとしている。
それを見ても、私の心は硬直したままで、何も思わなかった。
「……言いすぎた」
ふらふらと教室を出ると、「月岡があんなに喋ったの初めて見たわー」とか「ちょっとあの子イッちゃってるよね」という言葉が聞こえてきたけれど、構っている余裕がなかった。