雪の光
「帰ろうかな」
席を立った時、廊下から賑やかな声がしてきた。
まだ少し慣れないけれど、心地いい人達。
「瞬、いるかー?」
「あ、月岡さんと2人だったんだー。
なんだよ」
「ごめんねー俺ら邪魔しちゃって」
「2人で楽しんで!」
嵐のように去っていった羽原くんと北原くんと間宮くん。
「ばか、うるせえ」
隣では瞬が吠えている。
だけどその横顔は夕日に紛れて赤かった。
がしがしと頭を掻き回している。
「ごめん、侑里、あいつらうるさくて」
「いいよ全然。
ああいうこと、新鮮だから」
「はは、じゃあ帰ろう。
暗くなったらこの辺、危ないし」
「んーでも慣れたから大丈夫だよ」
そう言いながら帰る準備をして、校門を抜ける。
「少しずつ明るくなってきているね」
「もうすぐ春だ」
「私達、受験生になるんだね」
「うわあ、それ頭痛くなるから止めて」
「あはは、ごめんね」