三十路令嬢は年下係長に惑う
水都子が、自分の席に行くと、鈴佳も来ていた。再び週末の件について詫びを入れられて、もういいから、と水都子が繰り返す羽目になった以外はいたって平和な一日の始まり、に、見えた。
水都子は、ざわざわとしたものを身の内に秘めながら、努めて普段通りにふるまった。
しかし、間藤は姿を見せない。
「間藤さんが、連絡も無く遅刻って、珍しいですね」
鈴佳も白井も、心配して間藤へ連絡を試みるのだが、全く応答が無かった。
まさか、逃げたわけでもあるまいに、そう、水都子が思い始めていた頃。
その電話を受けたのは鈴佳で、横で見ていてもあきらかに動揺しているのがわかった。
「ちょ、ちょっと待って下さい」
一旦保留にした上で、鈴佳が青い顔をして皆へ言った。
「間藤さん、事故ったって、今病院って、間藤さんのお兄さんからで……」
水都子が電話をかわり、状況を確認した、聞くと、命に関わるような大怪我ではないものの、頭を打っている為、精密検査が必要だという事、今も検査中の為、身動きがとれないという事だった。ともかく、今日は休まねばならないという事だった。
水都子は白井と話し合って、取り急ぎ、今日の対応について決めた。幸いにして、間藤はルーチンのタスクからは外されていた。打ち合わせや来客の相手に間藤の怪我について伝え、スケジュールを訂正したい旨、連絡し、併せてシステム課の上長である経理部長に状況を報告した。
そんな様子で午前中はまたたくまに過ぎてしまい、気づけばランチタイムはとっくに過ぎていた。
「水都子さんもお昼、食べちゃって下さい」
週三勤務の鶴見が気を使って弁当を買いに走ってくれた為、水都子は鈴佳と白井と共に休憩に入った。
昼休みの時間を過ぎているせいか、休憩所は空いていた。
「お疲れ様でした、遊佐さん、助かりました」
白井がねぎらいの言葉をかけてくれた。
「いえ、私はまだ自分で業務を抱えていなかったので……その分鈴佳さんに負担が」
「あー、いやいや、先週水都子さんが対応してくれたおかげで、依頼がだいぶふるいにかけられるようになっているというか、前ほどささいな用件で呼びつけるような人がいなくなってくれたんで、私の方は……でも、事故とか聞いてフリーズしちゃいましたよ、私」
すでに弁当を食べ終えた鈴佳がコーヒーを飲みながら言った。
水都子は、ざわざわとしたものを身の内に秘めながら、努めて普段通りにふるまった。
しかし、間藤は姿を見せない。
「間藤さんが、連絡も無く遅刻って、珍しいですね」
鈴佳も白井も、心配して間藤へ連絡を試みるのだが、全く応答が無かった。
まさか、逃げたわけでもあるまいに、そう、水都子が思い始めていた頃。
その電話を受けたのは鈴佳で、横で見ていてもあきらかに動揺しているのがわかった。
「ちょ、ちょっと待って下さい」
一旦保留にした上で、鈴佳が青い顔をして皆へ言った。
「間藤さん、事故ったって、今病院って、間藤さんのお兄さんからで……」
水都子が電話をかわり、状況を確認した、聞くと、命に関わるような大怪我ではないものの、頭を打っている為、精密検査が必要だという事、今も検査中の為、身動きがとれないという事だった。ともかく、今日は休まねばならないという事だった。
水都子は白井と話し合って、取り急ぎ、今日の対応について決めた。幸いにして、間藤はルーチンのタスクからは外されていた。打ち合わせや来客の相手に間藤の怪我について伝え、スケジュールを訂正したい旨、連絡し、併せてシステム課の上長である経理部長に状況を報告した。
そんな様子で午前中はまたたくまに過ぎてしまい、気づけばランチタイムはとっくに過ぎていた。
「水都子さんもお昼、食べちゃって下さい」
週三勤務の鶴見が気を使って弁当を買いに走ってくれた為、水都子は鈴佳と白井と共に休憩に入った。
昼休みの時間を過ぎているせいか、休憩所は空いていた。
「お疲れ様でした、遊佐さん、助かりました」
白井がねぎらいの言葉をかけてくれた。
「いえ、私はまだ自分で業務を抱えていなかったので……その分鈴佳さんに負担が」
「あー、いやいや、先週水都子さんが対応してくれたおかげで、依頼がだいぶふるいにかけられるようになっているというか、前ほどささいな用件で呼びつけるような人がいなくなってくれたんで、私の方は……でも、事故とか聞いてフリーズしちゃいましたよ、私」
すでに弁当を食べ終えた鈴佳がコーヒーを飲みながら言った。