明日キミに聴かせたい

「他に質問は?」と変わらぬ笑みで問いかけてくる花瀬名雄に私は微かに震えていた手をぎゅっと握りしめて話した。


「私は…花瀬先輩が羽流をどれぐらい本気で想っているのか知りたかったんです。羽流が何より大切だから……だから遠回しに友達を使って私から羽流のIDを聞き出させたり、羽流にひつこく会いたいと言ってきたり、どこでどうなって先輩が羽流を知って、好きになったのか知りたかったんです…」

「加山さ…」

「もう一度話せばわかることもあるって言われて話してみようって思ったんです。そしたら先輩は羽流が望むならなんでも出来るって言うし…それは私だって同じだよって思いました。羽流が望むならなんだってしてあげたいし、力になりたいっていつも思ってま……」


"君が親友を想うように…"


あ……そっか。そっか。そうなんだ。そういうことなんだ。そっか。そうなんだ。


同じなんだ。

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