明日キミに聴かせたい

「え?」とその場に座った私の声と花瀬先輩の声が重なったことなどお構い無しに高志さんはもう一度「許さない♪」と笑った。


「どっちが小学生だよ~大人気な~い」

「お前と一緒にするな」

「許さないとか言いながら名雄にも会いたかったくせにさ~むじゅ~ん~」

「バッ!!バカ野郎!ちげぇしそんなこと言ってないだろーが」

「あれれ~おっかしいな~♪」


光希さんは高志さんをからかいながら「名雄心配するな、こいつ怒ってねぇから」と花瀬先輩の肩を叩いた。


そうして私たちはしばらくして高志さんと光希さんに見送られてマンションを後にした。

高志さんはいつもアップしている動画を実はあの部屋でいくつか撮ってアップしていたらしく、たまに花瀬先輩が光希さんに私の事でテンション上がりながら話してるのを聞いたことがある。本人には内緒ね。と最後にこっそり教えてくれた。


そのせいか、私と肩を並べて歩く先輩を見ようと思ってもなかなか見れず、私はあちこち視線を飛ばしていた。


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