明日キミに聴かせたい

その雑誌は週1で発売されている漫画雑誌で、開かれたページには少年が涙を拭いながら立ち上がって闘いでボロボロになった自分の服の袖を握りしめながら「泣いてる場合じゃねえ。もっともっと…もっと強くなってやる。なってあいつを見返してやる!」と書かれたシーンが描かれていた。


「あは……ははは…」


"学校は学校で来るたびに色々あるよな。"


何か勘違いされたかもしれない。
このページだってわざわざ彼が開けたとは限らないし、たまたま彼が開いて顔に乗せていただけかもしれない。


それなのに、泣いていた自分に対して彼がくれた言葉のように思えて泣いちゃう私はおかしいよね。


「はは、ははは…」


なんだかもう消えちゃったな。

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