俺様ホストは  溺愛率100%




けど、まだほっと胸を撫で下ろせない。


「…」


だって、まだこの男がいるから。




「…お客様を待たせんなよ」


「!」


じっと見つめていると、胸ポケットにカードをしまいながら流星が言った。


え?


「お騒がせして申し訳ございません。大変お待たせ致しました」


キラキラの笑顔で流星が謝罪したのは、レジを待っていたお客さん。


あ…しまった!


「いえ…」


待っていたお客さんも頬を赤く染め、照れている様子。


「も…申し訳ございません!お待たせ致しました!」


慌ててレジ打ちを再開すると、流星は静かにその場から立ち去った。



周りにいる女の人のほとんどが、流星を目で追っている。



「はぁ…素敵…」


後ろからそんな声が聞こえたが、さっきの出来事を挽回すべく猛スピードでレジ打ちをした。





< 31 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop