リングサイドブルー
仕事は確かにできる。並外れたセンスも認める。けれど、社会人としての欠陥が多すぎる。千晃はプログラミングが上手いだけの相手に、どうひっくり返っても太刀打ちできる気がしないのが憂鬱だった。
空気の悪くなったシステム課に、会議明けの橋爪課長があくびをしながら戻ってきた。
「ああ、くだらねえ会議だったわ」どかっと自席に腰を下ろし、ストレス発散といった具合に、豪快に大福にかぶりつく。
「おつかれさまっす」千晃は頭を下げた。
「おうよ」
眼鏡のレンズに大福の粉が散るのも構わずに、片手でそれを持ちながら、もう一方の手でマウスを操っている。
椅子に浅く座って背もたれに寄りかかるという、くずれた豆腐のようなだらしない格好も、もはやお馴染みだ。橋爪とはここ一年半、電話で何度もやり取りをしていたが、実物は大分印象が違った。
空気の悪くなったシステム課に、会議明けの橋爪課長があくびをしながら戻ってきた。
「ああ、くだらねえ会議だったわ」どかっと自席に腰を下ろし、ストレス発散といった具合に、豪快に大福にかぶりつく。
「おつかれさまっす」千晃は頭を下げた。
「おうよ」
眼鏡のレンズに大福の粉が散るのも構わずに、片手でそれを持ちながら、もう一方の手でマウスを操っている。
椅子に浅く座って背もたれに寄りかかるという、くずれた豆腐のようなだらしない格好も、もはやお馴染みだ。橋爪とはここ一年半、電話で何度もやり取りをしていたが、実物は大分印象が違った。