リングサイドブルー
「なに、ちゃっきー。なんか質問?」
優月が首を斜めに傾けた。たとえば仕事以外でも、同じような考え方をするのだろうか。

「いや、なんでもないっす」
気の抜けた返事に、優月はまたため息を漏らす。それでも「いろんなウェブページ見るときにも気にしてみるといいかも。

こんなこと考えて作ったんだろうなっていう、デザイナーの意図を探しながら見るのも面白いよ」と、アドバイスを重ねて席を立った。

「ごめん、ちょっと会社に電話」
 優月がスマートフォン片手にシステム課を出ると、すぐにほかの課の人間たちから声がかかる。

人に対して壁がなさすぎる馴れ馴れしさはマイナス面ではないかと思っていたのだが、明るい性格が功を奏しているのか男女問わず好かれるようだ。

 出向してきてから約一週間。仕事でシステム課の面々と話すくらいしかない千晃とは大違いだ。
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