リングサイドブルー
「お願いしたい気持ちはあるんですけど、時間外で働くのはちょっと」千晃の消極的な態度に、
「ちゃっきーってなんでそんなにかっちり定時の人なの? インサイト側の就労規則みたいなやつ?」優月が訝しげな視線を向けてくる。
「そういうわけじゃないですけど」
「ねえ、毎日あと十五分だけ早く来なよ。朝少し一緒にやろうよ」立場もあって優月が譲歩したが、
「いや、いいです」
「なんで?」
「俺、朝も無理なんで」千晃はきっぱりと断った。
優月は軽い溜め息を漏らし、もう何も言うまいとするように、千晃から視線を逸らした。
その日の昼休み、千晃は社内にある休憩室に向かった。目は自然と、首藤の姿を探している。愚痴をぶちまけるつもりはないが、自分の置かれた状況を少しでも理解してくれている誰かと、ただ話がしたかった。
千晃は人で賑わうテーブルの一角に、首藤の姿を見つけた。何人かの女子社員で集まってランチタイムといったようすだ。
その中に自ら混ざる気が起きずに、千晃が即刻休憩室を立ち去ろうとしたとき、声がかかった。
「ちゃっきーってなんでそんなにかっちり定時の人なの? インサイト側の就労規則みたいなやつ?」優月が訝しげな視線を向けてくる。
「そういうわけじゃないですけど」
「ねえ、毎日あと十五分だけ早く来なよ。朝少し一緒にやろうよ」立場もあって優月が譲歩したが、
「いや、いいです」
「なんで?」
「俺、朝も無理なんで」千晃はきっぱりと断った。
優月は軽い溜め息を漏らし、もう何も言うまいとするように、千晃から視線を逸らした。
その日の昼休み、千晃は社内にある休憩室に向かった。目は自然と、首藤の姿を探している。愚痴をぶちまけるつもりはないが、自分の置かれた状況を少しでも理解してくれている誰かと、ただ話がしたかった。
千晃は人で賑わうテーブルの一角に、首藤の姿を見つけた。何人かの女子社員で集まってランチタイムといったようすだ。
その中に自ら混ざる気が起きずに、千晃が即刻休憩室を立ち去ろうとしたとき、声がかかった。