リングサイドブルー
「別にいいけど……」思わず了承してしまったが、本気で言っているのだろうか。
「じゃ、今日は?」優月が訊いてきた。

「え、今日? 早くね?! っていうかマジで来るの?」
「行く」

「俺、保育園のお迎えは母親に行ってもらってるから、一回実家迎えに行かなきゃならないんだけど」

「いいよ、俺も一緒に行くから。やったー、すげー楽しみ」優月はようやくスマートフォンを千晃に返した。

「……でもゆずさんマジで遊びにくるなら、俺そのあいだ勉強しよ。わかんなかったら色々質問できるし」
「あ、ちょうどいいね」

 話の急展開がおかしくて、二人で笑い合ってしまった。一体今までは何だったのだろう。なぜ、子供がいるということを告げたらそれがハンデになると思ったのだろう。

対等な関係を望んでそうしていたはずだが、そもそもどんな対等を望んでいたのだろうか。改めて考えると馬鹿らしくなった。
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