三十路が進む 現在進行形初恋
「ごめん、ムラハシを、あいつと、結ばせてあげる、つもりだったのに」
嗚咽をこらえながら絞り出すような声がして、私はびくりと体を震わせて隣を見た。
涙をぬぐうことなく流れるままの、しっかり前を見据えているハルがそこにいた。
いつも穏やかで優しいハルがこんな泣き方をするなんて…
私の頭の先からつま先まで電流が走った。
次の瞬間、乾いたはずの私の瞳に大粒の水玉があふれてきて、ハルの姿がみえなくなった。