箱入り娘に、SPを。
ツネさんは何度か小太郎さんのお見舞いに来ていたらしい。
鬼塚さんと分かれたあと、広い病院を迷うことなく案内してくれた。
今日ツネさんと待ち合わせをしたのは、ほかでもない小太郎さんのお見舞いのためだった。
母に彼のお見舞いに行くと話したら、ツネさんへ連絡をとってくれたのだ。
「そういえばあの事件の組織のリーダーは、もうすでにだいぶ前に逮捕していてね。悠月はそいつに代わって指揮をとっていた男なんだよ」
「リーダーじゃなかったんですか?」
整形外科病棟の廊下を歩きながら、ツネさんがうなずく。
「リーダーを取り戻すために、美羽ちゃんを誘拐したってわけ」
「……あ!」
ピンと来てツネさんを見つめる。
「身代金と交換条件って言ってた!その条件が…」
「そうそう、リーダーの解放」
「そういうことだったんですね…」
「しかし悠月という男は、矢面に立つタイプじゃなさそうだったな。なんていうか…力でねじ伏せるというよりも、どちらかというとブレーン的な存在だったんじゃないかなぁ」
捜査していくうちに分かるとは思うけどね、とツネさんはいつもののんびりした口調で
「どちらにせよ、美羽ちゃんが無事でよかった。それがなにより一番」
とその微笑みは理想的な父親像を思わせるようなものだった。
「ツネさんがお父さんだったらなぁ」
「嬉しいけど、公生くんが聞いたら拗ねちゃう」
二人で顔を見合せて笑い合った。
ある程度歩いたところで、ツネさんが足を止める。
そしてついと指をさす。
「三上くんの病室はこの少し向こう。1063号室」
「え?ツネさんは来ないんですか?」
一緒にお見舞いの予定では?とキョトンと彼を見ていると、ものすごい不慣れな感じのまばたきなのか判断しにくいウインクを飛ばしてきた。
「なーに言ってんだ。俺はここまでにするよ。あとは若い二人で」
「────え!!やだ!ツネさんも来て!」
「いやいや、あとは若い二人で!」
これ絶対「あとは若い二人で」って言いたいだけ!
しばらく押し問答をしたが、ツネさんは最初からそのつもりだったようだ。
何度も不慣れなウインクをばちばち飛ばしてくるので、諦めることにした。
鬼塚さんと分かれたあと、広い病院を迷うことなく案内してくれた。
今日ツネさんと待ち合わせをしたのは、ほかでもない小太郎さんのお見舞いのためだった。
母に彼のお見舞いに行くと話したら、ツネさんへ連絡をとってくれたのだ。
「そういえばあの事件の組織のリーダーは、もうすでにだいぶ前に逮捕していてね。悠月はそいつに代わって指揮をとっていた男なんだよ」
「リーダーじゃなかったんですか?」
整形外科病棟の廊下を歩きながら、ツネさんがうなずく。
「リーダーを取り戻すために、美羽ちゃんを誘拐したってわけ」
「……あ!」
ピンと来てツネさんを見つめる。
「身代金と交換条件って言ってた!その条件が…」
「そうそう、リーダーの解放」
「そういうことだったんですね…」
「しかし悠月という男は、矢面に立つタイプじゃなさそうだったな。なんていうか…力でねじ伏せるというよりも、どちらかというとブレーン的な存在だったんじゃないかなぁ」
捜査していくうちに分かるとは思うけどね、とツネさんはいつもののんびりした口調で
「どちらにせよ、美羽ちゃんが無事でよかった。それがなにより一番」
とその微笑みは理想的な父親像を思わせるようなものだった。
「ツネさんがお父さんだったらなぁ」
「嬉しいけど、公生くんが聞いたら拗ねちゃう」
二人で顔を見合せて笑い合った。
ある程度歩いたところで、ツネさんが足を止める。
そしてついと指をさす。
「三上くんの病室はこの少し向こう。1063号室」
「え?ツネさんは来ないんですか?」
一緒にお見舞いの予定では?とキョトンと彼を見ていると、ものすごい不慣れな感じのまばたきなのか判断しにくいウインクを飛ばしてきた。
「なーに言ってんだ。俺はここまでにするよ。あとは若い二人で」
「────え!!やだ!ツネさんも来て!」
「いやいや、あとは若い二人で!」
これ絶対「あとは若い二人で」って言いたいだけ!
しばらく押し問答をしたが、ツネさんは最初からそのつもりだったようだ。
何度も不慣れなウインクをばちばち飛ばしてくるので、諦めることにした。