僕の事飼いならしてよ
「ねえ、陸君。」

「なに?晴花さん。」

私は一旦、手を放した。

「受験勉強、進んでる?」

「うん。」

普通は、うんって言うよね。


「受験終わるまで、私達会うのよそうか。」

「えっ!!」

陸君は、ぽかーんと口を開けている。

「ほら、一生に一度の事でしょう?私がいる事で、勉強に集中できないって言うなら……」

「集中してるよ。」

陸君の、真面目な顔。


でもね、陸君。

私、あなたの人生を壊したくはないのよ。


「でも、晴花さんがそう言うなら……」

ゴクンと息を飲んだ。

「しばらく、離れてみる。」

「……うん。」


ごめんね。

私はもう一度、陸君の手をぎゅっと握った。


「大丈夫だって。」

逆に陸君に励まされた。

でも、本当は陸君、大丈夫じゃなかったみたい。

1週間後、彼は急に倒れてしまった。
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