心の中に奏でる、永遠の向日葵
向日葵は、俺の両腕を掴んで、俺の体をブルブル揺さぶりながら、子供がおもちゃをもらったときのように喜んでいる。
音が明るくなってたって、一体…。
「今ね、真っ白だった日向君の音が、ちょっと明るくなったんだよ。ほんとにちょっとだけど、でもやったね、日向君!」
向日葵は、機関銃のように高速で話すと、両腕をガッツポーズした。
一人でものすごい勢いで喜んでる向日葵の姿を見ると、まるで自分の事で喜んでいるんじゃないかと、勘違いしてしまう。
それにしても、なんで急に音が明るくなった…。
あ、そういえば、向日葵が演奏を止める直前に、向日葵の姿を見て少し心が軽やかになっていた。
もしかしたら、それが音に移ったんだろうか?
「…向日葵のおかげだよ」
俺が心の声を漏らすと、向日葵は喜ぶのを止めて、顔をこちらに向けた。