好きだから傷付ける

ーガチャ

美空「ただいま。」

私の帰りを待っていたのか
いっくんは玄関まで走って
やってきた。

樹「おかえり、美空。
遅かったな。...て、え?」

雅來「はじめまして。
滝川のクラスメイトの鬼藤 雅來です。
あの、滝川に怪我...」

いっくんは鬼藤くんの事を
不審な目で見ていた。

美空「いっくん!...彼がね
助けてくれたの。私、知っての通り
おっちょこちょいだから
駅の階段踏み外して足くじいちゃって
たまたま通りかかった鬼藤くんが
家まで送ってくれたんだ。」

樹「捻挫って大丈夫なのか?
どれ、見せてみろ。」

美空「平気だよ。
ちょっとくじいただけだから。」
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