好きだから傷付ける
私は左側の制服の裾を
肘あたりまで捲った。
そこには忌々しい火傷の跡がある。
これはその当時につけられたもの。
こんなものを見せれば
嫌われるんじゃないかって
ずっと怖くて言えなかった。
でも、これから先前向きに
鬼藤くんとの未来を見ていきたいから
隠したくもなかった。
いつか言おう。今日言おう。
そうやって先延ばしにしてきたけど
鬼藤くんにチャンスを貰った。
過去の事を話せるチャンスを。
美空「不気味だよね。
腕に火傷の跡がある女なんて。
分かってるんだ。
1番初めに言わなきゃならなかった。
ごめんね、ずっと隠してて。」
鬼藤くんは私の腕の跡を
しばらく眺め温かい手で包み込んだ。