キンダーガーテン四   ~私の居場所に~
お昼過ぎ、お酒を抱えて園長先生がやって来た。

「明けましておめでとうございます。」

「唯ちゃん、おめでとう。
今日は、ゆっくりするつもりだから
後で少し話そうね。」

唯に気を使って、なるべくさりげなく話してくれる園長先生。

「はい。」と返事をしたら

「ここにいるのは、悠人の親戚の叔父さんだから
リラックスしてね。
これからは、唯ちゃんの叔父さんでもあるんだから!
唯ちゃんと付き合うまで、必死だった悠人の姿……
後でゆっくり話してあげるよ。
楽しみにしててね。」って。

いつも明るい園長先生は

叔父さんになったらもっとフレンドリーになった。

嬉しくなって「はい、楽しみです。」とニッコリ笑ったら

「唯ちゃん、あまりなついちゃダメだよ。
アイツはろくでもないオヤジだから。」

「ほぅ~
悠人君………そんな事言っても良いのかなぁ~
唯ちゃん、知ってる?
ピンクのパン………」

「ウワァ~!!
おいっ!!バカだろう!
何を言い出すんだ!!」

焦ってる先生にびっくりしてたら………

「悠人君、何を焦ってるの??
僕は『ピンクのパン……イチゴ味で美味しいよ』って
言おうと思ったんだよ!」って。

「まさか、ケンちゃんに聞いた話しをすると思った??」

「クソッ!ばらしたら、ただじゃおかないからな!」

何を隠したいのか分からないけど

必死な先生。

ケンちゃんが鍵みたいだから、新学期になったら聞いてみようかな?
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