キミに降る雪を、僕はすべて溶かす
新築マンションを買った。
頭の中でミチルさんの声がエコーしてる。
ってゆーか、いつの間に?!
休みが合わないから、土日にミチルさんが何をしてても分かんないのは当然なんだけど!

彼は、ぽかんとした表情で見上げてるあたしを引き寄せて、胸元に閉じ込める。ほんのり甘いボディソープの香りが、鼻の奥をくすぐった。

「黙っててごめん。来月の25日が引っ越しだから、準備しておいて」

「・・・25日?」

「そう。りっちゃんの誕生日」

その言葉に勢いよく顔を上げた。目が合ったミチルさんは、ものすごく優しい顔で。あたしは何も言えずに、ただ胸を詰まらせるだけ。だって。そんなプレゼント貰ったら、返せるものなんか無くなっちゃう。

「ここも悪くないけど、もう少し広い方がいいでしょう? それに、いずれ家族も増えるだろうし。だからね」

「家族・・・?」

自分の耳を疑う。・・・家族?、かぞくって。

「僕は欲しいよ。りっちゃんと僕の子供」


微笑んだミチルさんは。本当に穏やかに、少しだけ気恥ずかしそうに。
だけど真っ直ぐに、あたしを見つめてた。
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