12月の春、白い桜が降る。
お母さんは、仕事があるにも関わらず毎日顔を見に来てくれている。

仕事が辛くて、それが顔にも出てて、辛いと口に出さなくてもすぐに分かるくらいの時も、

遅くなっても一度だって来てくれなかった日はなかった。

私はそんな母親のことも、気を使ってくれる弟のことも、
全部が全部私を押し潰そうとしてくるようで、自分が情けなかった。

どうしてこんなに他人に迷惑をかけてまで生きているんだろう。
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