12月の春、白い桜が降る。
「あの、」
「?」

「先程からずーっと聞きたかったのですが、僕とあなたは以前にお会いしているんですか?

申し訳ないんですけど、僕は全く結川 ひなたさんという方はご存知ありません。

でもあなたは僕を知っていたんですよね…?」

「うん。そうよ。」

「どこでお会いしていたんでしょうか?」

彼女は数秒黙りこくってしまった。

そして、いずれわかるわ。と、結局その質問には答えてくれなかった。

彼女のさっき言った、“だからあなたに会いに来たの”という言葉にも気になったが、

緊張からか、どうもその質問は出来なかった。

代わりに、「それで結局、何が目的なんですか?」という質問をした。
< 9 / 210 >

この作品をシェア

pagetop