やさしくしないで ~なぜか、私。有能な上司に狙われてます~
「戻ってこいよ。こっちは人手不足も深刻だし。希望出せば通るんじゃないかな?それとも、今の仕事の方がいい?」久保君が優しく言う。何かに気が付いたのかな。
「そうね」
「大久保君も都のことずっと待ってるし」

「そうなの?」
「何かと都に世話焼いてたから、心配なだけさ」
彼の言う通り、ぼうっとしている私のこと、いつも気にかけてもらっていた。
「えっと、私、人一倍時間がかかったから。いつも迷惑かけてたね」
「そんなわけないじゃん」二人で同時に言った。
「えっと……ありがとう」あらためて二人にお礼を言う。
「ずっと都に連絡を取りたいって大久保君がうるさくって」
「会いたいって言ったのは、俺だけじゃないだろう?」
「そうだけど」友香ちゃんが認めた。

「うん。そうだね。戻るのもいいのかもね」
体力的に務め続ける自信を無くして、今の仕事でいいともい続けて来た。
けれど、やっぱり自分が築き上げて来たキャリアを生かしたい。

私は、二人にも戻るように異動願いを出そうと思ってると言った。
是非そうすればいいと二人とも、応援してくれた。

町田課長のことを優先していたのだ。
身体はもう、何ともない。気にすることは、もうなにもない。
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