やさしくしないで　～なぜか、私。有能な上司に狙われてます～
「そんなやり方、横暴だと思いませんか？
私の意志をまるで無視してます」
「俺は、上司だ。君のことを監督するのは、俺の役目だ」彼は悪びれずに言う。
「話になりません」
部長は、当然だと開き直っている。

「話してわかるなら苦労しない。無視出来ないんだ。俺が私情をはさむなんて。頭がおかしいとしか思えない」
「私のせいだって、言うんですか？」
「ああ、そうだね。部下が君でなければ、こんなこと5分で解決できる」
「それなら私のこと特別扱いしないで、他の人と同ように解決すればいいじゃないですか」
「そうはいかないよ。やってみたが、ムカつくことに。君は、他の誰とも同じではない」

「特別に目をかけていただいてるのは、わかってます」
「目をかけていただいてる？
これが目をかけてるなんて、生ぬるい言葉で、言い表せるか。
俺は君に、これだけ振り回されてるのに、文句の１つも言えない。君から離れられない」
「そうですか。そんな面倒な女なんか、関わらなければいいじゃないですか？」
「それが出来れば、苦労しない」




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