やさしくしないで ~なぜか、私。有能な上司に狙われてます~
私は、人のよさそうな同期の顔を見つめた。
同じ営業の作田君なら、岡先輩のことたくさん知ってるはずだ。
だから、私だって岡先輩のことでたくさん聞きたい。
けど、それは、かなりの危険なことだ。
作田君にかかったら、こっちの情報を取られるだけ取られて、後は、いじられておわり。普段も営業トークの作田君に敵うはずもないからだ。
それに。1度彼に知られると、会社の人間みんなに知れわたってしまう。

例えば、私が岡先輩に片思いしてるとか。
あの夜に、課長と何かあったのかもと感づくかも知れない。ダメ。絶対ダメ。
やっぱり、話すなんて無理。やめておこう。

作田君なら全部知ってるかも知れない。
聞きたいな。聞きたいけど。
作田君には聞けない。
それとも、おとなしく情報が入ってくるまでじっと待つか。
悩ましいとこだ。

「えっと……あの」どうしようかな。
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