旦那様は溺愛暴君!? 偽装結婚なのに、イチャイチャしすぎです
び……びっくりした!なぜあそこに津ヶ谷さんが!?
しかも、寝顔まで見られるなんて……口開いてなかったかな、いびきとかかいてなかったかな。あぁ、不安!
だけどどんなみっともない姿だろうと、彼はああして上手く褒めてしまうんだろうな。
そういえば仕事の用事以外でまともに話したの初めてな気がする。
相変わらず、穏やかな声。
笑顔も優しくて、物腰も柔らかい。やっぱり、彼は本物の王子様だ。
彼のオーラにあてられて、興味ない、なんて言いながらドキドキしてしまう自分がいる。
それから、午後も電話連絡や事務作業など、忙しなく業務に追われ今日も定時を迎えた。
「お先に失礼します」
そう言ってオフィスを出て……いつもならエレベーターで下へ向かう私が今日向かったのは、上のフロアだった。
お昼休み、慌てて資料室を出てきた時にスマホ忘れてきちゃったんだよね……。
誰にも拾われていませんように。
なにせスマホの中には愛しの涼宮くんを始め、愛しいキャラクターたちの画像やら動画やらが沢山入っているから……!
こそこそと資料室へ入り、室内を見回し誰もいないことを確認する。
そしていつも自分がいる窓際の定位置を見るが、そこにはスマートフォンはない。
あれ?おかしいな、誰か拾っちゃったのかな。
総務部に届けられたりしてないか聞きにいこうかな、そう思った瞬間だった。