旦那様は溺愛暴君!? 偽装結婚なのに、イチャイチャしすぎです



「探し物、もしかしてこれ?」



その声に驚き振り向くと、そこには津ヶ谷さんが立っていた。

彼が手にしているのは、青いカバーの私のスマートフォンだ。



「あっ、それです。お昼休みに忘れて行っちゃったみたいで」

「やっぱりそうだったんだ。落ちてたから、もしかしたら桐島さんので、後で取りに来るかなと思って預かってたんだ」

「ありがとうございます、助かりま……」



そう言いながらスマートフォンを受け取ろうと手を伸ばす。

ところが、掴もうとした私に対し、彼はそれをかわしてしまう。



……ん?

もしかして、からかわれてる?



「あはは、津ヶ谷さんってばからかわないでくださいよ。返してください」



笑顔をつくりながらまた手を伸ばすけれど、彼はまたかわす。

伸ばしてはかわされを何度か繰り返し、さすがにこちらの笑顔もひきつった。けれど、津ヶ谷さんはにこにことした笑顔のまま。



「返してほしい?そりゃあそうだよね。こんなアニメの画像ばっかり入ったスマホ、見られたくないもんね」



なっ!?

な、なんでそれを知っているの!?

ホーム画面は初期設定のままにしてあるし、もちろんロックもかけてある。なのにどうして……。



「なんで知ってるんですか……!」

「あ、やっぱりそうなんだ。いや、実は桐島さんが昼寝してたときに画面見えちゃってさ。こういうの好きなら画像も集めてるかなって」



か、カマかけられた!

案の定それにひっかかった私に、津ヶ谷さんはおかしそうに笑う。


< 16 / 160 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop