旦那様は溺愛暴君!? 偽装結婚なのに、イチャイチャしすぎです
「それにしても意外だったな。桐島さんがひとりでこっそりイケメンアニメを眺めて楽しんでいるような子だったなんて。イメージ崩れるなぁ」
「かっ返してください!好きなものを楽しんでなにが悪いんですか!」
嫌味っぽく言ってみせる彼に、思わずまゆをつり上げ反論してしまう。
「別に俺は悪いなんてひと言も言ってないし、思ったりもしてないよ」
「え……?」
ということは、もしかして理解してくれるということ?
そっか、彼なりにちょっとからかっただけなのかも。そういうことなら……。
「でも、バレたくないよね?」
「へ?」
次の瞬間、津ヶ谷さんはスマートフォンを自分のスーツの内ポケットにしまうと、空いた左手で私の腰をグイっと抱き寄せる。
えっ、ち、近い!
待って待って待って、なにを、いきなり!
突然密着する体に驚いていると、そんな私の親指と人差し指で顎を掴んで上を向かせた。
その茶色い瞳がしっかりと私の姿を捉える。
「交換条件だ、桐島。黙っていてやる代わりに、俺の妻になれ」
「へ……?」
「要するに、俺と結婚しろってことだ」
つ、妻?
結婚?
津ヶ谷さんと?
っていうか、偉そうな口ぶりと強気な目……本当に津ヶ谷さん!?
つい先ほどまでのにこにことした笑顔とは真逆な顔つきに、ただただ驚くしかできない。